田月仙(チョン・ウォルソン)CD
鳳仙花・故郷の春

봉선화 고향의봄
オーケストラ伴奏による名曲集 PART1

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(曲目)

1. 鳳仙花 봉선화

2. 同心草 동심초
3. 夜明けのうた
4. 追憶 추억
5. 懐かしい金剛山
6. オペラ「カルメン」より「ハバネラ」
7. オペラ「カルメン」より「セギディリャ」
8. オペラ「カルメン」より「ジプシーの歌」
9. ふたりの海
10. 日韓デュエット 海を越えて
11. 故郷
11. 故郷の春 고향의봄
全11曲

 「魂をゆさぶる歌声」と評判の田月仙(チョン・ウォルソン)の名曲集 PART2」はヨーロッパの名門オーケストラの伴奏により歌われる待望のアルバムの第二作目。
 名曲「鳳仙花」は本場韓国でも聞くことのできないオリジナルの曲調で歌っており感動的な歌になっている。「ふたりの海」や「海を越えて」はオーケストラによる迫力の演奏。「故郷」「故郷の春」に続くメドレーはオリジナル編曲のもの。そのほかオペラアリアからは「カルメン」を紹介。


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2500円  希望者は田月仙の直筆サイン入り(※時間がかかる場合があります)


1 鳳仙花 봉선화

キム・ヒョンジュン 作詞
ホン・ナンパ 作曲


間垣の陰の鳳仙花よ 佇む姿が悲しい
長い夏の日 美しく花咲く頃
可愛い乙女たち その姿 愛でたよ

 

2 同心草 동심초

アンソ 作詞
キム・ソンテ 作曲

花びらは とめどなく 風に散り
会える日は はるか遠のく
心と心は 結ばれることもなく
はかなくも 草の葉ばかり 結ばれようか

3 夜明けのうた

岩谷時子 作詞
いずみたく 作曲

夜明けのうたよ
私の心の昨日の悲しみ流しておくれ
私のこころに若い力を満たしておくれ
私の心のあふれる思いをわかっておくれ
私の心に大きな望みを抱かせておくれ
私の心に思い出させる故郷の空

4 追憶 추억

チョ・ピョンファ 作詞
チェ・ヨンソプ 作曲

忘れてしまおうと
海辺を さまよう日が
一日 二日 三日
夏は去り 秋も過ぎ
貝がらを ひろう 海女の群れも
消えた 冬 この海に
忘れてしまおうと
海辺を さまよう日が
一日 二日 三日…

5 故郷の歌 고향의 노래

キム・ジェホ 作詞
イ・スイン 作曲

菊の花 散りし 冬の庭
窓開けば 白く 霜降りる
青い羽広げ 雁は北へと飛びゆくよ
あ~ 静寂のとばり
その地に 立ち見よ
故郷の家 雪の中
花燈が燃えているでしょう

6 オペラ「カルメン」より「ハバネラ」
"Habanera L'amour est un oiseau rebelle" from "Carmen"

Liberto by Henri Meilhac, Ludovic Halevy
Music by Georges Bizet

7 オペラ「カルメン」より「セギディリャ」
"Seguedille Près des remparts de Séville" from "Carmen"

Liberto by Henri Meilhac, Ludovic Halevy
Music by Georges Bizet

8 オペラ「カルメン」より「ジプシーの歌」」
"Chanson bohème Les tringles des sistres tintaint" from "Carmen"

Liberto by Henri Meilhac, Ludovic Halevy
Music by Georges Bizet

9 ふたりの海

木下宣子 金吉源 作詞
朝岡真木子 作曲

あの日 あの駅に ふたりの海
青い波を見ました
その凛々しいうねり 折りかさなる波頭
ふたつの国はどよめきました
あヽ ふたりの海よ愛の灯よ
私たちは忘れない
ふたりが残したいのちのことばを
けっして けっして 忘れない

10 日韓デュエット 海を越えて

伊藤淳子 作詞 守谷弘 作曲
大久保真 デュエット

また逢えたね また出逢えたわ
ちがう季節をめぐりながら
会える日を夢にみていた
みつめあう目と目 寄せ合う頬と頬
この喜びを この愛しさを
触れ合った 二人のこころ
愛してる 사랑해
海をこえて 時にだかれて
愛 사랑 きらめく


11 ふるさと

髙野辰之 作詞
岡野貞一 作曲

兎追ひし彼の山
小鮒釣りし彼の川
夢は今も巡りて
忘れ難き故郷

 

12 故郷の春 고향의봄

イ・ウォンス 作詞
ホン・ナンパ 作曲

わたしの住んでいた故郷は、花咲く山の谷
桃の花、杏の花、小さなツツジ
色とりどりの花の宮殿のあった村
その中で遊んだころが、なつかしい
花の村、鳥の村、私の昔の故郷
青い野原の南から風が吹けば
小川のほとりにしだれ柳が舞を舞う村
その中で遊んだころが、なつかしい

 

海峡を越えた板姫・田月仙と海峡のアリア

 田月仙はデビュー以来30年にわたり、オペラの舞台に立ち続けるとともに日本に朝鮮半島の歌を紹介してきた。
 デビュー当初、オペラ主演の舞台で放った眩しいほどのきらめき、そして機会あるごとに祖国への知られざる思いを胸に歌われたコリアの歌の数々に、専門家たちは息を飲んだ。
 そして現在もサイタル会場には、日本人や在日韓国人などを含め毎回訪れる熱烈なファンが集い、涙して歌を聞き入る光景が見られる
 田月仙は「歌探し」という独特な方法で歴史や海峡に埋もれた歌を探し出し、関係者の話を聞き取り、歌に込められた人々の気持ちに思いをはせ、それを再び自らの解釈で歌う。
 彼女が「歌探し」に本格的に取り組むようになったきっかけは、アメリカで生まれた「高麗山河わが愛」との出会い、
韓国での日本文化開放政策に揺れた「夜明けの歌事件」、そして最愛なる母との死別だった。
2006年、月仙は自らの半生、そして歴史に翻弄された音楽家たちの運命を一冊の本に書き上げた。
日本と朝鮮半島の狭間に生きる人々と自身の思いを赤裸々にしたためたこの本は「海峡のアリア」(小学館)としてノンフィクション優秀賞を受賞。内外に大きな反響を呼び起こした。この頃から月仙の歌には、円熟味だけでなく伝道師としての使命感とでもいうか、より強い意志の力が込められるようになったと思う。
 その後も月仙は、日韓の音楽交流史100年を取材した「禁じられた歌」(中央公論新社)、流行のK-POPと日本の歌の深い関係を取り上げた「K-POP遙かなる記憶」(小学館)などたてつづけに執筆し、歌の背景にある両国の歴史を浮かび上がらせてきた。通常は口が重い歴史の証人たちも、日韓朝の狭間で生きる彼女には本音を語った。田月仙は今では日韓の音楽研究家としても他者の追随を許さない。
月仙の全身で歌われる歌。存在をさらし、存在を賭けて歌われる歌。みなぎる濃密な情念。それは生の舞台で聞くのがもっとも迫力を持って聞く手の心を鷲づかみにする。今回のアルバムも『海峡のアリア』『禁じられた歌』『K-POP遙かなる記憶』など田月仙の著書と併せて聞くと、その歌に込められた思いをより深く感じていただけると思う。

 

Chon Wolson officilal Website www.wolson.com

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