「南も北も兄弟」と熱唱 在日韓国人歌手の田さん
【ソウル3日共同】「南であれ北であれ同じ兄弟ではないか」―。在日韓国人のソプラノ歌手、田月仙(チョン・ウォルソン)さんが二日、ソウルの金浦空港で行われたコンサートで、韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の同胞愛をテーマにした「高麗山河わが愛」を熱唱した。
韓国空港公団が「空港にも文化的な空間が必要」と初めて開いたコンサートにゲスト出演した。
田さんは以前は朝鮮籍で、一九八五年に平壌で開かれた世界音楽祭に参加、当時の金日成主席の前で歌ったこともあるが、九三年に韓国籍を選択した。
九四年に初めてソウルに招待され、オペラ「カルメン」のカルメン役に抜てきされ、韓国で活動を開始。この際「高麗山河わが愛」を知って感動し、日本で歌い続けた。
田さんの口ぐせは「祖国は朝鮮半島、故郷は日本」。東京で十月十三日に六カ国語で歌うリサイタルを開く予定。
共同通信社