田月仙さんにソウル市長あて親書託す−−友好コンサートで知事
都と韓国・ソウル市の友好都市提携10周年記念事業の一環として25日にソウル市内でコンサートを開く在日二世の韓国人オペラ歌手、田月仙(チョンウォルソン)さんが9日、都庁を訪れ、青島幸男知事からソウル市長あての親書を受け取った=写真。田さんは、都民代表の親善大使として親書を渡すほか、日本語の歌も歌う予定だ。
記念事業は都とソウルの両方で開催され、16日には都内でも田さんのコンサートが開かれる。いずれも日本と韓国の歌を披露し、市民レベルの友好を深める。
この日都庁を訪れた田さんは「大役に責任を感じますが、頑張りたい」と決意を述べた。青島知事が親書と知事メッセージを手渡し「歌など文化での交流は、国民や市民同士の友好に大きな意味がある」と激励すると、田さんは「両国の新しい時代の到来を感じる。とてもうれしいし、両方の人の気持ちが伝えられるようにしたい」と話した。田さんはソウルで「赤とんぼ」「夜明けのうた」「浜千鳥」の3曲を日本語で歌う予定。選曲については「明るく、希望があり、だれでも歌える曲にした」と説明し、「これまで歴史的な問題があり、長い間日本の歌などは禁止されてきた。だが、私が歌うことで若い世代には受け入れてもらえるのではないか」と語った。